どうも、株式会社のまつです。
「まとめ記事とは何か?」について、まとめ記事構成の作り方から書き方の注意点まで具体例を交えて解説します。
近年(2023年4月時点)のSEOはサイト内のページの充実度を高めることが重要になってきています。
まとめ記事のようなトピックを広く、かつ深掘りしてまとめられたコンテンツはGoogleの評価が上がりやすくなっています。
この記事では幅広いユーザーの悩みを網羅的にカバーしつつ、個別の需要も満たせるまとめ記事の作り方を書いていきます。
まとめ記事とは?
まとめ記事とは「一つのテーマに関して複数の記事を使ってまとめた記事」のことです。
一つのテーマとは例えば「2ヶ月で5キロ痩せる方法」などのことですね。
「2ヶ月で5キロ痩せる方法」というテーマを一記事だけで解説しようと思ったら難しいですよね。
20代、30代、あるいは高校生など年代によって基礎代謝も違いますし、シチュエーションも変わります。
高校生なら朝食は自宅、お昼はお弁当、夕飯は自宅だったりしますが、会社員なら夜は外食や飲み会、お惣菜などもあるかもしれません。
食事のみで痩せたい人もいれば、食事制限をせずに運動で痩せたいという人もいます(僕はそのタイプ)。
20代向けに書けば50代は読まないし、50代向けに書いたら20代は読まなくなる。
これらターゲットを一人のタイプ絞って解説すると、ターゲット外のユーザーが離脱してしまい、記事のページ滞在時間が下がるわけです。
でもなるべく全ての年代の検索需要を満たしたいわけです。さてどうすればいいのやら。
【答え】網羅性&個別性の両立
では高校生、20代、30代、40代、50代など年代別やら手法などの個別的な需要はどうやって満たすか?
その答えは「関連記事に内部リンクを飛ばす」です。
メイン記事で2ヶ月で5キロ痩せたい人向けの基本需要は満たしつつ、年代別の需要や実例は関連記事で解説します。
つまりメイン記事で網羅性を満たし、関連記事で個別性を満たすのです。
入口を「2ヶ月で5キロ痩せる方法」として、年代やダイエット手法によるニーズは関連記事で深堀りしていきます。
そうすると「メイン記事でそこそこ検索需要を満たせ、なおかつ関連記事で深堀って個別的なニーズが満たせる」となり、双方にメリットあるコンテンツになります。
まとめ記事のメリット
①被リンクがもらいやすい
まとめ記事は「これ読めば全部わかるじゃん」という内容になっているので、被リンクがもらいやすい傾向にあります。
オリジナリティのあるまとめ記事は無機質なコンテンツよりもシェアされやすいです。
被リンクの獲得は検索上位を取る上でかなり重要なので積極的に狙っていきたいところです。
②回遊率が上がりやすい
まとめ記事は関連記事への内部リンクによって回遊率が上がりやすいです。
Googleはページ滞在時間の他、サイト内の離脱率も見ています。
「複数ページ回遊する=離脱率が低下する」となるため、Googleからの評価も向上しやすいです。
体感的に関連記事への内部リンクは、個別で書いた記事と比べて検索順位が安定しやすく、上位にも上がりやすいです。
関連性の高いキーワードの記事数を増やすことは、回遊率アップにもつながります。
③再訪問につながりやすい
有益な情報のまとめ記事を書くことで再訪問につながりやすいです。
再訪問とは一度離脱したユーザーが再度同じサイトを訪れることです。「再訪問=サイトそのものの需要がある」と判断され、SEO評価にプラスになります。
競合が追随できないレベルのまとめ記事を作ることで再訪問につながります。
まとめ記事のデメリット
まとめ記事のデメリットは「作りこみが大変」ということです。
まとめ記事は複数記事をつくることが必須なため、記事を書ききるのが大変です。
まとめ記事を書くには
- キーワード選定
- 検索意図(ニーズ)の分類
- 内部リンク設計
- 記事執筆(メイン&関連)
などの作業が必要です。
まとめ記事は単なる情報まとめではなく、ユーザーの検索ニーズに沿って設計されてなければいけません。
しかし構成からまとめまでの作業が重いので、個別記事の作成と比べて時間がかかるのがデメリットです。
それでも長期間の検索上位表示に貢献してくれるなら実はコスパがいいんですが、相応のSEOの知識とライティングスキルが必要です。
まとめ記事の作り方(具体例あり)
ではここからはまとめ記事の具体的な作り方を解説します。
具体例を交えながら解説していくので、真似をしながらご自分で作ってみてください。
基本的なまとめ記事作成の流れとしてこんな感じです。
【まとめ記事を作る流れ】
①キーワード選定をする
まずはキーワード選定をします。
キーワード選定では一定の月間検索ボリュームがあり、なおかつ複数記事が書けるテーマにします。
まあこの記事を読んでいる人の属性は
- 集客につなげたい
- アフィリエイトで収益を出したい
のどちらかだと思うので、検索上位表示によって目的が果たせるキーワードがいいです。
今回はダイエットをテーマとして「2ヶ月で5キロ痩せる」というキーワードを選定したいと思います。
「2ヶ月で5キロを痩せたい」は低カロリー食材やカロリー計算アプリ、食欲を抑えるサプリとか色々売れそうなのでありですね。
Googleで打ち込んでみると関連キーワードがそこそこ出てきます。
関連キーワードはGoogleサジェストでも候補が出てきますが、月間検索ボリュームを調べるようにしてください。
以下はAhrefsでの月間検索ボリュームです。
「2ヶ月で5キロ痩せる」で月間1,400回ですね。
Ahrefsを持っていない人はラッコキーワードの有料版あたりを使うといいです。
最低月額500円くらいで使えるのでリーズナブルですよ。
月間検索ボリュームや関連キーワードがそこそこあって、なおかつ大手メディアが力を入れていないキーワードを選びたいところですね。
選定したキーワードはメモ帳に貼り付けておきます。
関連キーワード数は30個くらいだったのでまとめ記事にちょうどいいですね。ここからまとめ記事用に検索意図を整理していきます。
②検索意図を分類する
次は関連キーワードを検索意図ごとに分類します。
まとめ記事作成において検索意図分けの作業がもっとも重要です。
なぜなら検索意図を無視してまとめ記事をいくら作っても検索上位表示できないからです。
まとめ記事で検索上位を獲得するためには、検索意図に合わせた記事作成が大切になります。
基本的な分け方としては
- 検索意図が同じキーワード:同一記事で書く(メイン記事用)
- 検索意図が違うキーワード:関連記事で書く(内部リンク用)
的な感じです。
記事をニーズごとに分け、重複ペナルティを避けながらユーザーの細かい検索意図を隅々まで満たしていきます。
検索意図の分類方法
検索意図の分類はSERP(検索結果)のページを見て分けていきます。
検索結果とは「特定のキーワードで検索した際に表示されるページ」のことです。
例えば「2ヶ月で5キロ痩せる」の場合のSERP(検索結果)は以下となります。
キーワードで検索すると、ユーザーの検索意図に合わせたページが表示されます。
このSERP(検索結果)をキーワード毎にリサーチをして検索意図を分類していくわけです。
たとえば以下のSERPは「2ヶ月で5キロ痩せる」「2ヶ月で5キロ痩せる 食事制限」の2つで出したものです。
上記のSERPを見ると重複しているページが9ページもあります。
これはGoogleから見ると「どちらのキーワードもニーズが一緒」と判断しているため、同じSERPを表示しているのです。
この場合は「同じ記事にキーワードを含める」のが正解です。
次は検索意図が違うケースです。
以下は「2ヶ月で5キロ痩せる方法」「2ヶ月で5キロ痩せる方法 50代」で調べた場合ですね。
今度はSERPの重複数が2ページのみになりました。
これはGoogleから見て「この2つのキーワードの検索意図は違う」と判断しているということです。
この場合は「2ヶ月で5キロ痩せる 50代」のキーワードは別記事で分け、関連記事で深掘りして書いたほうがいいということになります。
ポイントとしては以下のような基準です。
検索結果の重複数 | 検索意図 | 記事の種類 |
1~2P | 違う | 関連記事 |
3~4P | 微妙に違う(例外あり) | 関連記事 |
5P~ | ほぼ同じ | 同一記事 |
5P以上の重複数だったら同じ記事にキーワードをまとめます。
3~4Pの重複は基本は関連記事にしますが、「1~3位の顔ぶれが一緒だったら同じ記事にまとめる」ということもありますので、あくまで原則となります。
この基準に沿って検索意図を分類してまとめたのが以下のマインドマップです。
真ん中が上位表示したいキーワードで、枝分かれしているのが作成する記事です。
分類した検索意図が9個なので全部で9記事作成するということですね。
「2ヶ月で5キロ痩せる」から更に枝分かれしているのはh2、h3に含めるキーワードです。キーワードの含め方としてはこんな感じです。
メインの「2ヶ月で5キロ痩せる」というキーワードをタイトルに、h2に関連キーワードを入れていきます。
③内部リンクを作る
次は内部リンクを作っていきます。メインのまとめ記事となる「2ヶ月で5キロ痩せる方法」から他の関連記事へとリンクをつないでいきます。
以下のマインドマップを参考に記事構成の例はこんな感じになります。
こんな風にh2になるべく関連キーワードを入れた上で構成をつくります。
h2に関連キーワードを含めて内部リンクをつなぐことでまとめ記事と関連記事のキーワードの関連性が高くなり、SEO評価が上がりやすいです。
そしてこのまとめ記事の構成を作った上で内部リンクの設計をしてみたのがこちら!
ちょっと見えづらいですが、矢印が飛んでる方に内部リンクを飛ばします。
こんな風にまとめ記事で網羅的に情報を提供した上で、個別的なニーズを関連記事で満たすというのがキレイな形だと思います。
整理整頓されたシンプルな構造はユーザーにとってもありがたいので、無駄なくスッキリしたまとめ記事構成が作れると良いですね。
まとめ記事の書き方に関する注意点
最後にまとめ記事の書き方に関する注意点をまとめておきます。
ありがちなミスについても言及しているので、かならず読んでおいてください。
①一記事で完結させる
まとめ記事は一記事で完結できるように仕上げてください。
よくある間違いが「内部リンクに頼りすぎて中身がスカスカ」というパターンです。
ユーザーは検索意図(目的)をより早く満たしたいと考えています。
そのユーザーに対していきなり別ページへのリンク集を渡されたら手間ですよね。
まとめ記事は単なる内部リンク集ではなく、その記事だけで網羅的にニーズが満たせる構成にしておくべきです。
その上で「更に深掘りしたいなら関連記事」という張り方にした方がユーザー満足度が高くなります。
「一記事でニーズをしっかり満たす」ということを意識しましょう。
②内部リンクはキーワードの関連度を意識する
内部リンクを張る際はキーワードの関連度を意識しましょう。
キーワードの関連度とは「まとめ記事と関連記事のキーワードの関連度合い」です。
例えば
- 【h2】2ヶ月で5キロ痩せる為にはジムは必要?
という見出しの場合「2ヶ月で5キロ痩せる ジム」がキーワードです。
この場合、関連キーワードのタイトルも「2ヶ月で5キロ痩せる ジム」にするのが好ましいです。
よくある間違いは「おすすめジム~選」などの成約記事に無理やりリンクを張ってしまうこと。
キーワードが遠いと関連性も下がるため、SEO的にもユーザー的にも好ましく有りません。
特に今回のようなまとめ記事の場合は、キーワードを絡めて内部リンクを張り巡らせたほうがSEO上位表示が取りやすくなります。
まとめ記事は作るのが大変な作業ですが、クオリティの高いまとめ記事が作れると被リンクや長期間の上位表示獲得などメリットも大きいのでぜひ挑戦してみてくださいね。